03 Case Studies VE活動事例

短時間で実施できる『2時間VE』を活用した事例紹介~建物を効率的につくるための取り組み~

建設業界では特に人手不足への対策が急がれる中、SDGsに配慮した生産性向上と働き方改革につながる建設業型原価企画にリンクしたVE活動として、知識と経験のある人材を集め、施工性・工期短縮・安全性・品質向上等の改善に取り組んだ事例を紹介します。

久保田 修司氏 株式会社フジタ 品質・環境本部 VE推進部 部長 VES

1991年4月~2007年6月 株式会社フジタ入社,施工(建築作業所) にてVE実践活動
2007年7月~2023年8月 建築(管理)VE推進事務局として支店/事業部のVEを推進(横浜・名古屋・大阪・国際本部
2008年(平成 20年) VEL取得
2014年5月~(継続中) 西日本支部(関西地区)活き活きVE研究会
2014年11月~(継続中) 西日本支部(関西地区)運営委員
2019年(平成 31年) VES取得
2023年9月~(継続中) 本社 VE推進事務局(管理・教育・活動支援業務)にて全社員型のVE活動展開を推進

インナーウェアへのテアダウン活用事例 ~自社の立ち位置を知る~

インナーウェア製品の開発力強化・価値向上を目的に、自社と他社競合製品のテアダウンを2023年より開始しております。部門横断型メンバーで実施し情報共有することで様々な気づきや提案に繋がっています。取り組みの開始から、第2期社内展示会開催までをご紹介いたします。

中嶋 麻希 氏 株式会社ワコール 技術生産本部 技術部原価企画課 課長 VEL

2002年入社。インナーウェア商品の工程設計や工場指導、原価算出業務に従事。2023年より開始した社内でのテアダウン活動の立ち上げに携わる。

JR西日本吹田総合車両所 大規模リニューアルにおける「新検修棟」の建替効果の最大化

複数建物の建替・改修を約20年間に渡り行う巨大プロジェクトの中で最大規模を誇る「新検修棟」に着目し、工事着手に向けた課題を見つめ、建替計画の上流に立ち返って工事部門・運用部門の連携によって果たしたVE成果について報告します。

谷 直樹 氏 西日本旅客鉄道株式会社 大阪工事事務所 建築設計担当課

2021年、西日本旅客鉄道株式会社に入社。自社ビルの工事監理を経て、2023年から1年間、吹田総合車両所改良工事の設計、工事監理に従事。現在も駅改良設計にてVE手法を用いた計画を実施中。

大規模宅地造成工事における土砂運搬時の安全性向上と経済性を追求した取り組み

住宅団地の造成工事では、一般的に「山を削った土を谷に埋める」ことで平坦な土地を造る。その際、大量の土を運搬することになる。本工事では、約50万m3の土を約10万台のダンプ車で運搬する際に「公道(県道)」を横断する必要があり、通行車両や歩行者の安全を如何にして確保するかが重要な課題であった。そこで、道路横断部に着目したVEを適用することで成果が得られた事例を紹介する。

大内 健太郎 氏 株式会社フジタ 九州支店 土木工事部 VEL

2020年4月、株式会社フジタに入社。土木工事部に所属し、現場監督としてメガソーラーの造成工事、連絡橋撤去工事、土地区画整理事業の基盤整備工事などに従事して来ました。(一級土木施工管理技士)2022年にVEリーダーを取得。

建築施工方法の改善「効果的に躯体を構築するための取り組み」

弊社の保有技術FSRPC-B構法(柱RC+梁Sの混合構造)は、従来1階から順番に積み上げていく工法ですが、敷地条件等により後施工が必要となることや、天候の影響を受けやすいため、工程の面で課題がありました。そこで、VE手法を用いて施工方法を抜本的に改善しました。その結果、あと施工の最小限化、天候の影響低減、労務の平準化を実現することができました。

飯沼 瑞希 氏 株式会社フジタ 建築本部 建築技術統括部 技術部 主任 VEL

2014年、株式会社フジタに入社。建築の現場管理業務に従事する中でVE手法の重要性を実感しVELを取得。現在は建築技術部に所属し、VE活動による業務改善の他、建築現場における工事計画を川上段階から計画する等の支援業務を担当している。