02 Technical Papers VE実践論文

効果的な代替案の策定に向けたアイデア創出のアプローチ

これまでのVE実践において、制約条件のために採用が見送られるアイデアが数多く見られ、代替案の効果が限定的となる課題がありました。本発表では、制約条件に着目し、制約条件の緩和に繋がるアイデアを発想、洗練化することにより、効果的な代替案を策定する方法についてご紹介します。(再生時間:23分)

岩橋 正樹 氏 三菱電機株式会社 電子通信システム製作所 資材部 コストVE課 VES

2007年、三菱電機株式会社に入社。コミュニケーション・ネットワーク製作所にて光通信機器の開発に従事。2012年から資材部原価企画課にて所内の原価企画・VE活動の推進業務を経て、2024年より電子通信システム製作所資材部コストVE課に異動。現在も引き続き原価企画・VE活動推進を担当。

逆転発想機能分析による文書管理システムの改善検討 

業務上作成又は取得した文書は重要な情報資産であり、適切かつ効率的な文書管理が求められる。本論文では、問題反転機能系統図の活用と未来志向の視点によりアイデアを提案した上で、更にリスク管理手法を適用することで現状の課題解決とあわせて業務効率化や情報技術の進化に対応した文書管理システムを提案した実践事例を挙げる。(再生時間:20分)

宍戸 晃二 氏 首都高速道路株式会社 東京西局 第一保全工事事務所 主任

2021年、首都高速道路株式会社に入社。入社後は設計部署にて新設橋梁の設計業務に従事。併せて、BIM/CIMの活用推進など、土木分野の生産性向上を目的としたDX推進を担当。現在は保全工事事務所に所属し、土木構造物の点検や補修といった維持管理業務を通じて、首都高速道路の安全確保に努めている。

VE手法とモジュラーデザインの融合による電子顕微鏡開発効率化

電子顕微鏡の多品種少量生産における設計工数増大とコスト増加の課題に対し、VE手法とモジュラーデザインを融合したアプローチを実践した。機能分析とバラエティ分析により不要なバリエーションを特定・削減し、部門間連携を強化。その結果、設計・組立工数とコストの大幅削減を実現し、開発効率向上の有効性を実証することができた。(再生時間:26分)

藤本 直樹 氏 日本電子株式会社 EM電気設計部 VES

2011年に日本電子株式会社に入社。以来、透過型電子顕微鏡(TEM)の電気設計に従事し、特に排気系制御および自動搬送系制御を中心に担当。
近年は、設計効率化と標準化を目的にVE手法とモジュラーデザインの融合による開発プロセス改革に取り組んでいる。

顧客と組織の視点を用いた機能の分類方法の提案 ―定量ポンプの構成部品での検証―

VE実施手順通りに活動することは、導入段階の企業では難しく時間がかかると思われがちである。今回、機能定義段階において、顧客と組織の両方の視点から機能の分類を行うことで、機能評価・代替案作成段階の活動にメリハリをつけ、効率的に進めることができた事例を報告する。(再生時間:23分)

高島 ひかる 氏 株式会社タクミナ 技術本部技術管理室長 VES

1999年、株式会社タクミナに入社。お客様の要求に合わせてカスタマイズする特注製品の設計業務に従事。2007年VEと出会い、社内のVE導入に関わる。現在は技術管理室でVE・テアダウン定着に向けた活動やVEの機能本位思考を技術伝承に活用する仕組み構築を進めている。

人的資本経営の健康経営施策における価値向上の事例研究

バリュー・エンジニアリング誌投稿論文
《No.333 2026年2月号掲載決定》
東京ガスグループでは、人的資本経営の土台として健康経営を推進しており、今回VE手法で健康経営の考え方を整理し、新たな取り組みを展開。特に「食からの健康促進」としてVEの機能分析の考え方を用いた社員食堂改革の取り組みを紹介する。(再生時間:24分)

村上 丈祐 氏 東京ガス株式会社 人事部安全健康福利室

2010年に東京ガス株式会社に入社。家庭用のお客さま向けの営業や、グループ会社での経営支援業務を経て、2023年度から産業保健の業務に従事。

岩城 悠一郎 氏 東京ガス株式会社 資材部調達企画グループ VES

自動車メーカーの原価企画・購買部門を経て、2020年に東京ガス入社。グループの調達改革とVE事務局として、様々な事業や部門の改革をファシリテート。VEスペシャリスト。